2017年4月24日月曜日

府中市美術館 「歌川国芳 21世紀の絵画力」展 2回目

2017年3月29日水曜日 府中市美術館 「歌川国芳 21世紀の絵画力」展

で宣言した通り、2回目に行って来ました。大満足でした。


同展パンフレット, 外3面

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今回も冒頭で出迎えてくれた「通俗水滸傳百八人」シリーズ。後期展示も、当然ながら素晴らしい作品ばかり。

いったい体がどうなっているのやら、さっぱりわからないながら、ものすごい迫力の「黒旋風李逵」、原典「水滸伝」では地味な存在なのに、国芳画では存在感たっぷりな「急先鋒索超」など、いきなり充実した内容だ。

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次の役者絵コーナーでは、なんといっても「四代目中村歌右衛門死絵」のどでかい顔が見もの。いやあ、迫力だあ。

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そして、「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」ついに見ました。国芳は、他にもこういった「裸体寄せ絵」をたくさん描いているが、やはりこの「みかけハ・・・」は別格の完成度であることが、あらためてわかった。

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さらに「相馬の古内裏」。上記パンフレットの右下、巨大ガイコツですね。現物はやっぱりすごい、そして美しい。

今回は、隣に杉田玄白・著, 大槻玄沢・重訂, 南小柿寧一・画, 中伊三郎・版刻 (1826) 『重訂解体新書図編』(これもはじめて見た!)が置いてあり、この絵の解剖学的な正確さを確認させてくれた。

もう至れり尽くせりの展示です。

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「宮本武蔵と巨鯨」も後期のみの展示。いやあ感動ですね。

この絵を描くシーンは、マンガ『ひらひら 国芳一門浮世譚』でも取り上げられていますから、そちらも是非どうぞ。

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同展パンフレット, 内3面

とにかく、これだけ充実した展覧会はめったにない。おまけに2回見てもわずか1050円なのだ。他の展覧会1回分よりまだ安い。

こりゃあ、見ない手はありませんぜ。

遠くに住んでいる方も、連休中に無理に遠出してでも見る価値は絶対あります。まさに「見逃すな!」。

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もし見逃したら、しゃーない。その時は図録を買いましょう。一般書店で市販されています。

・府中市美術館(金子信久+音ゆみ子)・編著 (2017.3) 『歌川国芳 21世紀の絵画力』. 287pp. 講談社, 東京.


ブックデザイン : 島内泰弘デザイン室

図録の充実ぶりも異常なほどです。展示に忠実な構成・レイアウトなので、行けなかった人もかなり満足できるでしょう。

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