2016年8月24日水曜日

『終電ちゃん』の副読本2冊

本エントリーは
stod phyogs 2016年8月24日水曜日 『終電ちゃん』の副読本2冊
からの移籍です。日付は初出と同じです。

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・山田亮 (2016.5) 『JR中央線・青梅線・五日市線 各駅停車』. 223pp. 洋泉社, 東京.


















装丁:志村佳彦(ユニルデザインワークス)

中央線本はたくさんあって、ちょっと食傷気味なほど。その中でもこれは買い!

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古い写真、古い地図満載。古い地図(昭和前半頃のものが多い)は住宅・商業地造成による改変前の原地形がわかって興味深い。

古い地図を集めた本も、結構多いんだが、みな高いんですよ。だからこういうコンパクトにまとめた本は貴重。

あと、青梅線、五日市線を取り上げているのもポイント高い。

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お次はマンガ。

・小坂俊史(こさかしゅんじ) (2009.10) 『中央モノローグ線』(BAMBOO COMICS). 115pp. 竹書房, 東京.


















装丁:名和田耕平デザイン事務所

表1の風景がどこか、中央線住民ならすぐわかりますね。ついでに表4も。


















これもすぐわかるでしょう。著者の中央線愛が伝わってくる表紙です。

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中央線住民の女性たちのモノローグ四コマ。最初に出てくるのは、中野、高円寺、吉祥寺。

あーありがちだなー、と思って見ていると、次に出てくるのがなんと武蔵境。これがこの本の特殊な点ですね。

いわゆる「中央線文化」と呼ばれるのは、高円寺とか吉祥寺とかが中心となっている。だいたい三鷹より東、中央・総武線エリアだ。三鷹以西の「田舎くさい中央線」とは別世界。

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その田舎くさい中央線が始まるのが、「一昔前は」武蔵境からだった。高架化以降ずんずん都会化して、武蔵境はいまや「中央線マイナー四強」からは脱却しつつある。

残りの「マイナー三強」は、東小金井、西国分寺、西八王子です。さすがにこのエリアは、このマンガでも取り上げられなかったが。

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しかしこのマンガ、作者は男性なのですね。

男性がマンガで描く女性は、時に女性には気持ち悪く映るらしいのだが、このマンガは女性が読んでも違和感ないんじゃないだろうか?

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中央線マンガは他にも何冊かあったと思うので、そのうちまた探して取り上げてみよう。

それにしても2冊とも見事に中央線カラーだなあ(笑)。

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